2022年1月の記事一覧
性教育のすすめ
「性教育」と聞くと,ちょっと恥ずかしいような感じがする方が多いかもしれません。
日本は性教育に関してはまだまだ遅れていて,「寝た子を起こすな」的な考えがありますね。
でも,子どもたちは情報を得ることがとても上手です。ちゃんと教えないと,ネットにあふれた情報を現実のこと,本当のことと覚えてしまうかもしれません。
性教育は命の教育とも言われます。
極端な言い方をすれば,性犯罪の被害者・加害者にさせないためにも,正しい知識を適切に教えたいものです。
教える内容は幅広く,一人一人に合わせたオーダーメイドの支援が必要です。
まずこれだけは!と思われる性教育の入り口の内容をご紹介します。
性教育のメリット
① 自分に自信を持つ 自分を大切にする ひとも大切にできる
② 性犯罪の被害者,加害者にならない
③ 低年齢での性体験,妊娠・中絶などのリスクを避けられる
子どもに伝えたいこと
◎「生まれてきてくれてありがとう」 「あなたは大切な子」 「自分を大切にしてほしい」 だから 「他のひとも大切」 「他のひとにもしない」
教えることはたくさんあるけれど・・・
まず教えること 恥ずかしがらず,徹底して教えよう!!
① 水着ゾーン
・「口」と「水着を着て隠れる場所」のこと → 男の子も女の子も,口,胸,性器,お尻
・他人に見せても触らせてもいけない,自分だけの大事な場所
・自分以外の人にとっても大切な場所
・外で,水着ゾーンに関わる話をしたり,見せたりしない
・家族も水着ゾーンには触れない
② 性器の洗い方
③ パンツの洗い方
参考サイト 一般社団法人“人間と性”教育研究協議会
参考文献 「性と生の支援 性の悩みやとまどいに向き合う(発達障害の子の子育て相談)」
伊藤修毅 編 “人間と性”教育研究協議会障害児・者サークル 著
「幼児と語る性と生 あっ!そうなんだ!わたしのからだ」
中野久恵 星野恵 著 勝部真規子 絵
「幼児・小学生そしておとなへ あっ!そうなんだ!性と生」
編著 浅井春夫 他
「お母さん! 学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!」
のじまなみ 著
「大人も知らない!?性教育なぜなにクイズ図鑑」
のじまなみ 監修
「おれたちロケット少年」(男の子)
手丸かのこ マンガ 金子由美子解説
「ポップコーン天使」(女の子)
手丸かのこ マンガ 山本直英監修・解説
「赤ちゃんはどこからくるの?(親子で学ぶはじめての性教育)」
のじまなみ 著
「一番やさしい!防犯・SEX・命の伝え方 おうち性教育はじめます」
フクチマミ 村瀬幸浩 著
「思春期の性と恋愛 子どもたちの頭の中がこんなことになってるなんて!」
アクロストン 著
「CHOICE 自分で選びとるための「性」の知識」
シオリーヌ 著
「学校でできる! 性の問題行動へのケア」
宮口幸治 編著
「性の問題行動をもつ子どものためのワークブック 発達障害・知的障害のある児童・青年の理解と支援」
宮口幸治 川上ちひろ 著
※参考に御覧になりたい方,お気軽に支援部までお問合せください。
研修会を実施しています
新しい年を迎えました。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
教職員の専門性向上のため,本校で実施している校内研修会についてご紹介します。
講師 | 内容 | ||
5月 | 言語聴覚士(ST)
作業療法士(OT) |
・摂食,コミュニケーション,姿勢,運動 等に関する基礎的な内容 | 県の『外部専門家活用事業』により,年6回来校指導をしていただいています。 |
7月 | 視覚支援学校
相談支援センター長 |
・視覚障害教育について | 年3回,本校を会場に「移動相談」があります。過去のブログをご参照ください。 |
8月 |
新潟大学 長澤正樹先生 |
県の『専門性向上研修会』を実施しました。過去のブログをご参照ください。 | |
11月 | 本校主幹教諭 | ・自閉症児への理解と教育,支援について | |
12月 |
本校教頭 |
・児童相談所の役割と機能について | |
2月
(予定) |
本校支援部副部長 | ・言葉の発達と支援について | |
3月
(予定) |
本校支援部長 | ・ティーチャートレーニングについて |
それぞれの教員が,個人での研修も重ねています。
学んだことを,児童生徒への指導・支援に生かしていきます。
また,今年度も地域支援として研修会の講師をさせていただきました。
主な内容 | |
高校 | ・多様な子どもたち ・多様な学びの場,合理的配慮 ・卒業後の進路,サービス等 ・通級指導教室 |
就学前の施設 | ・多様な学びの場 ・就学の流れ |
通級指導教室
(ことば・学び) |
・通級指導の実践 |
特別支援教育
コーディネーター |
・地域支援 ・就学の流れ |
学童保育支援員等 |
・多様な子どもたち ・ティーチャートレーニング ・環境調整 |
相談支援事業所
担当者等 |
・地域支援(ひまわり相談,ひまわり教室) ・多様な学びの場 |
ニーズに合わせて情報提供させていただきます。お声がけください。
見やすさと理解しやすさ
弱視のお子さん,視力が出にくいお子さん,見ることに困りを感じているお子さん,理由は様々ありますが,「見えにくさ」についての支援を必要としているお子さんがいます。
次のような様子が見られるお子さんは,もしかしたら,課題の原因の1つに見え方が関係しているかもしれません。
・読むことが苦手(目でスムーズに追えない,行頭に移るときに隣の行にいってしまう・・・)
・書くことが苦手(1画足りない・多い,形が覚えられない・・・)
・板書を写すことが苦手(色が捉えにくい,注目しづらい,どこを見てよいか分からなくなる,形を捉えにくい・・・)
・図形やグラフが苦手(細かい部分が捉えにくい,くっついているのか離れているのか分かりにくい,目盛が細かくてよく見えない・・・)
・ボール運動が苦手(距離感が捉えにくい・・・)
・階段や遊具を怖がる(段差や距離が捉えにくい・・・)
原因は様々ですが,工夫できることはあります。ちょっと気にしていただけたらうれしいです。
〇座席の位置は合っていますか? 前・後ろだけでなく,見せたいものに向かって,右側か左側かも大切。
見やすい位置を見つけてください。
〇視力に左右差はありませんか?
左右差があると,段差や距離感が取りづらくなります。
〇見せたいものとの距離はどうですか?
近すぎても見えません。
見せ方はどうでしょう? 黒板に張る? テレビで見せる? タブレットでそれぞれ?
さーっと目の前を流して提示しても捉えられていないかもしれません。
〇色のコントラストのつけ方も大切です。
同系色は見えにくい。字・図と地は色の対比をつけましょう。
板書のチョークの色も工夫。黄色は見やすいが,赤は見にくいです・・・
同じものでも,白黒とカラーでは,捉えやすさ・印象が違います。 理解を助ける教材のご用意をお願いします。
〇見やすいフォントはどれでしょう。
明朝,ゴシック,UD体いろいろありますが・・・お子さんに合った字体をお子さんと一緒に見つけたいですね。
〇見せたいものの大きさは?
文字や絵,グラフや表が,細かすぎて読み取れないこともあります。少し拡大すると楽になるかもしれません。
でも,大きすぎると,視野に収まらず全体像を捉えられないこともあるので注意。
ちょっと工夫することで,見えやすくなり,理解しやすくなります。
学習や制作,作業,行動を観察していただく際に,見え方の視点も加えていただけたらうれしいです。
具体的な支援については,ご相談ください。
より専門的な指導・支援につきましては,ぜひ視覚支援学校の相談支援センターをご活用ください。
・宮城県立視覚支援学校は,県内唯一の視覚障害支援の学校です。地域支援県域は県内全域となります。
・視覚障害の診断のあるお子さんだけでなく,見え方に困りを感じているお子さんについても相談に乗っていただけます。
・本地域の移動相談日の最終回は1月27日(木)です。
ご希望があるときは,視覚支援学校相談支援センターにご連絡ください。
本校ひまわり相談に連絡いただいてもかまいません。おつなぎします。
※この日以外でも,相談に乗っていただけます。ご連絡ください。