見やすさと理解しやすさ
弱視のお子さん,視力が出にくいお子さん,見ることに困りを感じているお子さん,理由は様々ありますが,「見えにくさ」についての支援を必要としているお子さんがいます。
次のような様子が見られるお子さんは,もしかしたら,課題の原因の1つに見え方が関係しているかもしれません。
・読むことが苦手(目でスムーズに追えない,行頭に移るときに隣の行にいってしまう・・・)
・書くことが苦手(1画足りない・多い,形が覚えられない・・・)
・板書を写すことが苦手(色が捉えにくい,注目しづらい,どこを見てよいか分からなくなる,形を捉えにくい・・・)
・図形やグラフが苦手(細かい部分が捉えにくい,くっついているのか離れているのか分かりにくい,目盛が細かくてよく見えない・・・)
・ボール運動が苦手(距離感が捉えにくい・・・)
・階段や遊具を怖がる(段差や距離が捉えにくい・・・)
原因は様々ですが,工夫できることはあります。ちょっと気にしていただけたらうれしいです。
〇座席の位置は合っていますか? 前・後ろだけでなく,見せたいものに向かって,右側か左側かも大切。
見やすい位置を見つけてください。
〇視力に左右差はありませんか?
左右差があると,段差や距離感が取りづらくなります。
〇見せたいものとの距離はどうですか?
近すぎても見えません。
見せ方はどうでしょう? 黒板に張る? テレビで見せる? タブレットでそれぞれ?
さーっと目の前を流して提示しても捉えられていないかもしれません。
〇色のコントラストのつけ方も大切です。
同系色は見えにくい。字・図と地は色の対比をつけましょう。
板書のチョークの色も工夫。黄色は見やすいが,赤は見にくいです・・・
同じものでも,白黒とカラーでは,捉えやすさ・印象が違います。 理解を助ける教材のご用意をお願いします。
〇見やすいフォントはどれでしょう。
明朝,ゴシック,UD体いろいろありますが・・・お子さんに合った字体をお子さんと一緒に見つけたいですね。
〇見せたいものの大きさは?
文字や絵,グラフや表が,細かすぎて読み取れないこともあります。少し拡大すると楽になるかもしれません。
でも,大きすぎると,視野に収まらず全体像を捉えられないこともあるので注意。
ちょっと工夫することで,見えやすくなり,理解しやすくなります。
学習や制作,作業,行動を観察していただく際に,見え方の視点も加えていただけたらうれしいです。
具体的な支援については,ご相談ください。
より専門的な指導・支援につきましては,ぜひ視覚支援学校の相談支援センターをご活用ください。
・宮城県立視覚支援学校は,県内唯一の視覚障害支援の学校です。地域支援県域は県内全域となります。
・視覚障害の診断のあるお子さんだけでなく,見え方に困りを感じているお子さんについても相談に乗っていただけます。
・本地域の移動相談日の最終回は1月27日(木)です。
ご希望があるときは,視覚支援学校相談支援センターにご連絡ください。
本校ひまわり相談に連絡いただいてもかまいません。おつなぎします。
※この日以外でも,相談に乗っていただけます。ご連絡ください。